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神野真吾・西洋美術全史 [ 1/23-24講義 ]|WHITE ROOM

学校で使用されている「美術(アート)」の教科書は、日本と欧米では大きく違っている。日本の「美術」の教科書は厚さが薄い。そしてなによりアートは自由に見ることが大事だと書いてある。

一方、欧米の「アート」の教科書は分厚い。それは「アート」=「美術史」だからだ。現代美術の最前線の作品の背後にはラスコー洞窟の絵からはじまるギリシア・ローマ、キリスト教、ルネッサンス、印象派などなど膨大なヒストリーとコンテクストがあり、それをどれだけ感受できるのかが重要で、それこそが教養の基準とされている。

それは日本の教科書では学べない。美術史を知らないから、いつまでたってもリテラシーが確立せずに、あいちトリエンナーレ問題などさまざまな事件が起こってしまう。

ホワイトルームでは、アートのリテラシーを確立するため、最前線にいるトップクラスの研究者によって、大学半期分の授業を2日の集中講義で行います。

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[日程]
2021年1月23日(土)/24日(日)
※ いずれも10:00〜18:00を予定しています。

[定員]
30名
※ 定員に到達し次第、募集を終了します。

[受講料]
一般:15,000円(税込)
学割:10,000円(税込)
※ 学割ご利用の方は、当日受付で学生証の提示をお願いいたします。

[会場]
東京都渋谷区道玄坂1-20-9
寿パークビル2F・WHITE ROOM


[シラバス]
西洋の美術は、現代に生きる私たちの「美術についての見方」に強い影響を与えています。しかし、それは永遠不変のものではなく、時代と共に形成され、今もなおそれは変化し続けています。

本講義を通じて、西洋において美術という制度が確立した過程を、その時代背景や思想を踏まえつつ学んでいきます。特にそれが強固な制度として確立した近代に焦点を当て、現代までその影響がどのように引き継がれ、あるいは乗り越えられたのかを見ていくことになります。

美術作品を見る、美術の歴史を知るということは、単なる「良き教養・趣味」に留まらず、感性的に時代や思想を理解することでもあります。そしてまた、現代の美術をめぐる様々な問題も、そのように見ることができるなら違って見えてくるはずです。

1/23(土)10:00〜17:45

10:00〜11:30 ①美術史を学ぶ ~みることの学び、文化の学び~ 美術の歴史を学ぶことで重要なのは、単に作家の名前を覚えたり、作品の名を覚えたりすることではありません。人間がどのように世界を見て、どのように世界と関わっていたのかを知ることにこと意味があると思います。そうした見方をするのに必要な「見る」ことや、世界を構成する様々なものに意味や価値を与える「文化」について学びます。
11:45〜13:15 ②ギリシャ・ローマの美術 ~西洋美術の起源?~ 日本をはじめ、非西洋諸国においても、西洋の美術文化は強い影響を与えています。その西洋美術の世界では、ギリシャ、ローマ時代は古典古代とされ、特別な扱いを受けてきました。普遍美とされたそれらの正体を見ていきます。
14:30〜16:00 ③中世(キリスト教)の美術 ~暗黒の時代?~ ローマ時代後期から、キリスト教は公認、そして国教化されました。それ以降の西洋美術は、ほとんどがキリスト教美術となっていきます。そしてそれらは、ギリシャ、ローマの美術に比して、写実的な表現としては大きく後退しているように見えます。中世は、衰退した「暗黒」の時代なのでしょうか?
16:15〜17:30 ④ルネサンス~過剰性の評価~ 「再生」という意味を持つルネサンスは、何を再生したのでしょうか?それはギリシャ、ローマの古典古代の再生でした。そうして再生された美術表現は、宗教を説明する機能以上の過剰な要素を増やし、そのこと自体に価値が置かれるようになっていきます。そして天才たちが生まれるのです。

1/24(日)10:00〜17:45

10:00〜11:30 ⑤バロック、ロココ 〜世俗的権力の美術〜 宗教的権威が衰退し、国王などの世俗的な権力者が力を持ち始めると、美術も変容していきます。また、オランダなどの市民社会が成立した地域では、身近なものを描くようにもなっていきます。宗教から離れて、感覚的な悦びが美術の中で占める比率が増していきます。
11:45〜13:15 ⑥ロマン主義 ~創造主としての芸術家~ 絵は自由に描くもの。そう考える人は少なくありません。しかし、これまで見てきたもののほとんどが「自由に描かれた」ものではありません。何を描くのか、どのように描くのかが、厳密に決められていたのです。ロマン主義の画家たちは、何を描くかという点で、大きな変化を生み出します。「自分が心揺さぶられたものを描く!」今では当たり前のこうした姿勢が生まれたのは、市民革命の根拠ともなったロマン主義が元にあるのです。
14:30〜16:00 ⑦バルビゾン派から印象派 ~近代芸術の爛熟~ ロマン主義の作家たちが、「何を描くのか」という点で逸脱をし、その後に続いた写実主義(レアリスム)の画家たちはそのテーマをさらに展開していきます。風景や農民、動物などを主題とする一方、権威ある展覧会では、無視され続けました。そして絵の具チューブの製品化などにより、画家たちは戸外で製作を始めていましたが、光が色彩や形態を生み出すことを見出した印象派の画家たちは、「どのように描くのか」について逸脱をしていきます。それには写真メディアの誕生も影響を与えています。
16:15〜17:30 ⑧20世紀美術における過剰な展開 〜色と形の美術の追求、そしてその限界を超えて〜 印象派が切り開いた、光によって生み出される色と形を重視する傾向は、その可能性を探究し、新しいものを生み出すことを急進的に求めることにつながり、多様な美術の展開が短期間に数多くなされていきます。それは最終的に抽象を美術の自律的表現の究極の姿とすることに至ります。その後、そうした流れに背を向けて、表現形式の新しさではなく、伝えたいことを実現するために過去の表現を自由に引用するポストモダンの美術が生まれ、今に至ります。

神野真吾(じんの・しんご)
東京藝術大学美術学部芸術学科卒業、同大学大学院美術研究科を修了(美学専攻)、 山梨県立美術館学芸員として11年間勤務。 同館在籍中に「現代美術百貨展」「新版/日本の美術」「ポール・ホリウチ展」などの現代美術展を手がける。 2006年から千葉大学に准教授として勤務し、社会とアートの関係についての研究や実践に取り組む。 主な著書に『社会の芸術/芸術という社会』(北田曉大、竹田恵子との共著)。 千葉市美術館との連携プロジェクト「千葉アートネットワーク・プロジェクト(WiCAN)」の代表を務め、 アーティストとの協働プロジェクトを毎年実施している。角川武蔵野ミュージアム ボードメンバー、 国立美術館の教育普及事業などに関する委員会の委員、千葉市文化振興会議委員長なども務める。
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★ 2日目の講義終了後に質疑応答を兼ねた茶話会を予定しております。
★ 参加を希望される方は、そのまま会場にお残りください。
★ 茶話会は新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては中止とさせていただきます。その際は当日ご案内させていただきますので、ご了承ください。


新型コロナウィルス感染拡大によるオンライン講義について
[2021年1月6日追記]
★ 新型コロナウィルス感染拡大の状況を鑑み、オンラインでの受講も可能としました。
★ ご来場でのご受講、オンラインでのご受講で受講料は変わりません。
★ オンラインでのご受講をご希望の方は、申込みフォームで「オンラインでの受講を希望」を選択してください。
★ 前日迄にご登録メールアドレスへZoomへの「招待メール」をお送りします。
★ 開始10分前よりZoomに入室いただけます。
★ また受講者を対象にアーカイブでの動画配信も準備を進めています。

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WHITE ROOMとは
今や日本を代表する場所である渋谷スクランブル交差点。そこを見下ろすようにある井の頭線ホームに向かうブリッジには岡本太郎「明日の神話」があり、夜、ブリッジからスクランブル交差点を見下ろすと、ガラス越しに「明日の神話」とスクランブル交差点を行き交う人や車が重なって見える。その情景は、311からコロナ禍に至る災間という時代を象徴するように、まるでそこがゴッサムシティの一角であり、渋谷駅前という谷に、ホアキン・フェニックス演じるジョーカーのように踊りながら落ちてくる人々が行きかっているように見える……。
スクランブル交差点から109を斜めに見て道玄坂を登りきったところにホワイトルームはあります。まっしろに塗りたくられた部屋には、4Kのプロジェクターが備え付けられており、そこでは世界の最前線のアート画像が珠玉の解説とともに見ることができます。

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新型コロナ感染症対策につきまして
※ 新型コロナ感染症対策のため、マスク着用でのご入場と会場入口での消毒をお願いいたします。
※ ご入場時にスタッフによる検温を実施させていただきます。37.5度以上の発熱がある方は、ご入場をお断りさせていただきます。
※ 講義間の休憩中に換気を行いますので、ご協力をお願いいたします。

WHITE ROOM STAFF
主宰:穂原俊二(転石堂書店)
岩根彰子
木村瞳/安藤卓也(CYZO)

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