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山本浩貴・現代美術史 [ 2/20-21講義 ]|WHITE ROOM

学校で使用されている「美術(アート)」の教科書は、日本と欧米では大きく違っている。日本の「美術」の教科書は厚さが薄い。そしてなによりアートは自由に見ることが大事だと書いてある。

一方、欧米の「アート」の教科書は分厚い。それは「アート」=「美術史」だからだ。現代美術の最前線の作品の背後にはラスコー洞窟の絵からはじまるギリシア・ローマ、キリスト教、ルネッサンス、印象派などなど膨大なヒストリーとコンテクストがあり、それをどれだけ感受できるのかが重要で、それこそが教養の基準とされている。

それは日本の教科書では学べない。美術史を知らないから、いつまでたってもリテラシーが確立せずに、あいちトリエンナーレ問題などさまざまな事件が起こってしまう。

ホワイトルームでは、アートのリテラシーを確立するため、最前線にいるトップクラスの研究者によって、大学半期分の授業を2日の集中講義で行います。

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[日程]
2021年2月20日(土)/21日(日)
※ いずれも10:00〜17:45を予定しています。

[会場受講定員]
30名
※ 会場受講は定員に到達し次第、募集を終了します。

[オンライン受講]
※ ご来場でのご受講、オンラインでのご受講で受講料は変わりません。
※ オンラインでのご受講をご希望の方は、申込みフォームで「オンラインでの受講を希望」を選択してください。

[受講料]
一般:15,000円(税込)
学割:10,000円(税込)
※ 学割ご利用の方は、当日受付で学生証の提示をお願いいたします。

[会場]
東京都渋谷区道玄坂1-20-9
寿パークビル2F・WHITE ROOM


[シラバス]
「現代美術」という言葉に明確な定義はなく、それゆえ「現代美術史」に「正史」は存在しません。また、つねにすでに生成され続けている、「現代」の美術を歴史化することに対する懐疑があるかもしれません。なぜなら、「現代」の美術とは、まだ時の選別をくぐり抜けていない、言い換えれば、評価の定まっていないものであるからです。

では、本講義では何を行うのか。主に1960年代から現在までをカバーする本講義では、それぞれの時代において、何が、どのような社会=政治的・歴史的・地政学的な文脈の下で「芸術」とされ、何が「芸術」ならざるもの(非芸術、反芸術)とされてきたかを概観します。

本講義は、「芸術」と「社会」を相互に独立した領域と捉えるのではなく、複雑に絡み合いながら「構築」されてきた何かとして描き出します。本講義を通じて、天賦の才を授けられた人々「だけ」が形成することができる世界というイメージを覆すような、私たちが暮らす社会と密接に関わりながら進展してきた、芸術の歴史(の一端)に触れてもらうことができれば幸いです。

2/20(土)10:00〜17:45

10:00〜11:30 ① はじめに ~現代美術とは何か~ 「現代美術」という用語について、その定義付けが難しい理由も含めて解説します。
11:45〜13:15 ② 戦前〜戦後初期(欧米・日本) ~社会的芸術の萌芽~ 戦前から戦後初期の社会的芸術運動について、洋の東西を問わずに講演者が重要だと考えるものを紹介します。
14:30〜16:00 ③ 1960年代~80年代(欧米) ~拡大された芸術の概念~ 1960年代から80年代にかけての芸術の動向について、欧米に焦点を当てて概観します
16:15〜17:45 ④ 1990年代~現在(欧米) ~芸術における関係性をめぐって~ 1990年代から現在までの芸術の動向について、欧米に焦点を当てて概観します。

2/21(日)10:00〜17:45

10:00〜11:30 ⑤ 1960年代~80年代(日本) ~ひしめき合う前衛美術~ 1960年代から80年代にかけての芸術の動向について、日本に焦点を当てて概観します。
11:45〜13:15 ⑥ 1990年代~現在(日本) ~「大きな物語の終焉」後の芸術~ 1990年代から現在までの芸術の動向について、日本に焦点を当てて概観します。
14:30〜16:00 ⑦ 戦後ブリティッシュ・ブラック・アート ~越境する芸術~ 旧大英帝国の植民地や保護領にルーツを持つ黒人アーティストの戦後の活動について、昨今のブラック・ライブズ・マター(BLM)運動にも言及しながら論じます。
16:15〜17:45 ⑧ 東アジア現代美術と植民地主義の遺産 ~脱帝国の技法~ 東アジアに残存する旧大日本帝國の植民地主義の遺産に対する現代アーティストの実践について、欧米との違いにも注意しながら話します。

山本浩貴(やまもと・ひろき)
文化研究者、アーティスト。1986年千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒。ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツにて修士号と博士号を取得。2013~18年、ロンドン芸術大学トランスナショナル・アート研究センター(TrAIN)博士研究員。韓国・光州のアジア・カルチャー・センター研究員、香港理工大学ポストドクトラル・フェローを経て2020年より東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助教。京都芸術大学美術工芸学科非常勤講師。著書に『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社 、2019年)、『トランスナショナルなアジアにおけるメディアと文化 発散と収束』(ラトガース大学出版、2020年)など。
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★ 2日目の講義終了後に質疑応答を兼ねた茶話会を予定しております。
★ 参加を希望される方は、そのまま会場にお残りください。
★ 茶話会は新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては中止とさせていただきます。その際は当日ご案内させていただきますので、ご了承ください。
[2021/2/4追記]緊急事態宣言下のため、本講義の茶話会は中止といたします。質疑応答の時間は講義終了後に設けます。


新型コロナウィルス感染拡大によるオンライン講義について
★ 新型コロナウィルス感染拡大の状況を鑑み、オンラインでの受講も可能としました。
★ ご来場でのご受講、オンラインでのご受講で受講料は変わりません。
★ オンラインでのご受講をご希望の方は、申込みフォームで「オンラインでの受講を希望」を選択してください。
★ 前日迄にご登録メールアドレスへZoomへの「招待メール」をお送りします。
★ 開始10分前よりZoomに入室いただけます。
★ また受講者を対象にアーカイブでの動画配信も準備を進めています。

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WHITE ROOMとは
今や日本を代表する場所である渋谷スクランブル交差点。そこを見下ろすようにある井の頭線ホームに向かうブリッジには岡本太郎「明日の神話」があり、夜、ブリッジからスクランブル交差点を見下ろすと、ガラス越しに「明日の神話」とスクランブル交差点を行き交う人や車が重なって見える。その情景は、311からコロナ禍に至る災間という時代を象徴するように、まるでそこがゴッサムシティの一角であり、渋谷駅前という谷に、ホアキン・フェニックス演じるジョーカーのように踊りながら落ちてくる人々が行きかっているように見える……。
スクランブル交差点から109を斜めに見て道玄坂を登りきったところにホワイトルームはあります。まっしろに塗りたくられた部屋には、4Kのプロジェクターが備え付けられており、そこでは世界の最前線のアート画像が珠玉の解説とともに見ることができます。

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新型コロナ感染症対策につきまして
※ 新型コロナ感染症対策のため、マスク着用でのご入場と会場入口での消毒をお願いいたします。
※ ご入場時にスタッフによる検温を実施させていただきます。37.5度以上の発熱がある方は、ご入場をお断りさせていただきます。
※ 講義間の休憩中に換気を行いますので、ご協力をお願いいたします。

WHITE ROOM STAFF
主宰:穂原俊二(転石堂書店)
岩根彰子
木村瞳/安藤卓也(CYZO)

TITLE DESIGN
羽良多平吉


WHITE ROOM講義一覧
神野真吾・西洋美術全史 [ 2021/1/23-24講義 ]
山本浩貴・現代美術史 [ 2021/2/20-21講義 ]
松下徹・日本とストリートアートの歴史 [ 2021/3/14 講義 ]
加治屋健司・日本現代美術概論 [ 2021/4/17-18講義 ]